パワハラ人物史の第3弾は冷徹非道の「ネチネチ系」です。
①それは歓迎会で発覚した
転職して2社目の最初の上司で見事に当たりました。
私は当時30代前半。気力と体力ともに充実していたもののみるみる弱っていくのを感じました。やはりこの時も色々な噂が事前に流れて来ていました。
中には「2,3人潰されているんじゃないかあ」と人事のように社内事情をよく知る人から言われたことも覚えています。
恐る恐る入社して職場配置されましたが最初の印象は普通の中年男性。寡黙で頭はさぞかしいいんだろうなあと思った程度でした。しかし三日目の歓迎会でこれはやばい所に来たと痛感させられました。
当日の職場にいる7人の同僚と仕事を終えて皆で移動すると思ったら誰も私を会場まで一緒に案内しようともせずメールで店の場所と名前が一方的に送られているだけ。
タクシーで私を職場に置いていき、上司は他のメンバーと先に行ってしまったのです。慌ててタクシーに飛び乗り追いかけましたが、その車中では「マジでやばい会社に来た」と寒気しかしませんでした。
到着すると酒も誰も飲まずそれぞれ1品ずつ夕飯を頼み食べ終わると私への質問など一切なく「じゃあ、頑張って」と言われてそそくさに解散させられました。
②毎日浴びる「ため息」
その後、日常においても職場でも雑談や笑い声は一切無し。
本社からのミッションを各メンバーに振り分け淡々と遂行していくだけ。
皆死んだ魚の目をしてパソコンを見つめる姿が異様でした。
私も頼まれたある会議の発言のメモを報告するものの、一言一句でも間違えていたら、ため息をつかれる始末。
「何年この仕事やってんの」「向いてないんじゃない」そんな言葉を浴びせられることがずっと続きました。
転職組が辛いのは組織や人間関係などの全容がわかっていないのに言い返したくても言い返せないもどかしさです。「前の職場だったら腹を割って色々言えるのに」そう言っても転職してしてしまったのを引き返すことは出来ません。ここで仕事をしていくしかないのです。
そんな職場環境が他のメンバーの心にも影響しているのか皆非常に刺々しく、コピーの裏表を間違えただけで、声を荒げられ「何やってんだ!ふざけてんのか」などとまだ会って数回のひとつ上の同僚にまくしたてられる有様でした。「なんだこいつ」と思いましたが転職して間もないためぐっと堪えるしかありませんでした。
私はまもなく胸が異常に痛くなったり激しい寝汗をかくなどの異変がではじめて、部長に「⚫⚫さんの下ではきついです」と言いました。さらに体調をくずし2週間ほど休み職場を変更してもらいなんとか難を逃れました。最後も「胸が痛いなんて仮病だ仮病。肺炎な訳ないよ。気管支炎だよ」全く心配する素振りはありませんでした。
③非常識がまかり通る業界がある
振り返って私の言いたいことをズバズバ言えない性格も大きく災いをもたらしていますが、1番は私のいる業界が古く非常識がまかり通るところだということを改めて実感しています。
私は2社目の転職を経て、反省したのは社風の調査不足を実感しました。
1社目は給与は低いが自由闊達でそこまでブラック企業ではありませんでしたが、
2社目給与は高いものの、出世争いが熾烈で隣の同僚にもパソコンの内容を見せないようなギスギスした社風だということをもっと事前に情報収集すべきでした。
このパワハラ上司もすっかり偉くなっているようですが、こういう人間は下には異常に厳しく上にはヒラメのように態度をころっと変えて従順になるものです。
もう二度と会いたくありませんが色々人生の勉強をさせて貰ったという点では後悔はありません。
まだまだいるパワハラ人物史。次回は部署異動によって同時多発的に現れたパワハラ人物史をお送りします。
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