みなさんこんにちは。孤独のサイコマンです。
きょうは転職をしようと思っているけれどなかなか踏み出せない方に私の過去2回にわたる
転職活動を通じて、転職へ向けたマインドセット、また転職活動中に気を付けることなどを
お伝えしていきたいと思います。
①まず転職したい理由を棚卸しをする
あなたはなぜ転職をしたいのですか?
その理由をしっかり棚卸しないと間違いなく失敗します。
なぜ断言できるのか。それは私が失敗しているからです。
私が最初に転職活動をしたのは31のとき。大体30歳になるころは一度キャリアの棚卸をしたくなる時期だと思います。
私はマスコミの紙媒体で23歳から当時8年間働いていましたが、皆さんご存じの通り、就職氷河期で希望のメディアには内定をもらえず、やむなく唯一内定をとれた会社に就職しました。
すでに面接時点で「うちは同業他社に比べると給与が安いけど大丈夫なの?」と言われていましたが、もちろん私は23歳で大学4年ですし、そんなに実家も金銭面で余裕があるわけではありませんでした。
アルバイトしながら翌年に再度希望の業界を受けるという選択肢もありましたが、残念ながら、ここで立ちはだかったのは精神的な余裕のなさと「もしもう一度落ちたら取り返しがつかないのでは」という不安感、せっかく内定を得られている会社があるのに、ここでけって、来年同じように受験しても受かる保証はないという強迫観念。
複雑に絡まった「負の感情」によって、結局その唯一内定をとれていた紙媒体のメディアに入社しました。
案の定、第一志望ではないわけですから、ずっと頭の片隅に行きたいメディア業界のことが残っているのです。それも、8年間もです。みなさんも各々性格のことがあるので、中には入ってみたら「この会社が社風も自分にあっているしいい人ばかりだし、入社してよかった」と思える会社だったら運がいいでしょう。
日本の企業風土として、今残念ながら、ロシアンルーレットばりに入社後の人生はかなりの部分運に左右されてしまいます。というのもいくら企業情報をリサーチしたとしてもまず一つは大学生レベルのリサーチ力では、本当に会社の部分を見抜くのは至難の業であるということ。
入社しても、その業界が衰退することは株価を読むのと同じように読めないこと。自分のやりたいことが未来永劫そのことかどうかはわからないこと。また、残念ながら、今の日本社会自体が、そうした個々人の柔軟性を受け入れる素地がなく、一発勝負で内定をとった会社にずっといないと、途中入社組は想像以上に邪険に扱われる恐れが大きいことなどがあります。
ですから、そんな状況のなかで、もし転職をしようと考えているならば、必ずエントリーシートを送る前に「自分はなぜ転職をしたいのか」を少なくても一か月程度は真剣に向き合って考え抜く覚悟が必要です。
なぜ転職したいのか。ここで私は最初の転職活動で過ちを犯したのですが、それは、「給与がよくネームバリューが今の会社よりある」ということだけで転職しました。
もちろんもともと行きたい業界で求人がなく、一方で、このままこの会社にいても、もうこの会社に正直先はなさそうだという私なりの判断があったのです。業績の低迷と販売力の低下、井の中の蛙的な人間がたくさんいたこと、自分を客観的に見られず、他己批判ばかりしている上層部など「8年いたが、もうちょっと限界だな」という直観があったのです。
ただ、その会社に見切りをつける理由としてはそれでよかったのかもしれませんが、問題なのは、次の会社がなぜその会社なのかということを突き詰められていないまま、「焦り」によってそうそうに転職活動をしてしまい、内定を得たことで転職を実行してしまったことです。
皆さんの中では「転職はタイミングなんだから、いつまでも考えていてもきりがないのでは」というご意見もあると思いますが、そういうことだけではありません。というのも日本社会というのは転職がアメリカのように何回もできる風土がないのです。
今はコロナ禍で企業と個人の関係がだいぶかわってきましたし、今後、転職の回数については寛容な会社が増えてくると思いますが、私の時代はまだまだ、「転職をなぜ2回も3回もしているのか。こらえ性がないのではないか。対人コミュニケーション能力が低いのではないか」という風に人事に判断されるリスクが高くなってしまうということが大問題なのです。
個人事業主のように、「この人とは気が合わないから、別の人とビジネスパートナーにしよう」ということができないのはご存じの通りです。その会社のしきたりマナー文化に染まりきらないと評価はされませんし、居心地もどんどん悪くなるだけです。
だからこそ、転職をする上で最大の心構えは「自分がその会社で何をしていてどんな充実感を得られるのか」ということです。いわゆる好きこそものの上手なれではありませんが、絶対にネームバリューと給与で選んでは地獄を見ます。
さらにネームバリューと給与がよいところというのは往々にして「プライドが高い社員が多く人当たりがきつい」可能性が高いです。独断と偏見かもしれませんが、学校もそうでした。高校のその地区一番で偏差値が高い高校に無理をして入学しましたが、みなとにかく他人の勉強の進捗状況やどこの大学にいくのか?みたいなことばかり気にして、相手の弱みをみつけたら徹底的にたたき、勉強ができる人間に陰口も日常茶飯事でした。
私はそのあまりにも卑劣かつ陰惨な生徒が多いので、その風光明媚な高校の外観と豪快な名称とその入学してくる生徒の卑劣かつ陰惨な性格の人間の多さの落差に唖然として、観念してこの学校ではもう無理だと一浪して大学受験にのぞみました。
しかし、私の人生で実は一番充実していたのはこの浪人した1年間でした。皆さんやはり大学受験に一度失敗しているといいうこともあり、どこかで心の傷があるのです。ですからその危うさと人に対する優しと入り交ざった非常に心温まる人との交流がこの1年間でできましたし、高校のその村社会といった狭い環境でいかに自分は苦しんでいたか。予備校は私がいた県の中では都会といわれている場所にあったこともあり、生徒もみな紳士的なふるまいで、ここまで組織が違うと居心地が違うものなのかと驚愕したものです。
脱線しましたが、とにかく、転職する上で必ずチェックしなければいけないのは、自分が次の会社で何をやるのか?その仕事はむいているのか?続けられるのか?その部分をチェックしてください。
それをしないでネームバリューとお金だけで判断すれば、もうお分かりの通り地獄を見ます。
②転職先の会社を徹底的にリサーチする
2つ目は徹底的に行きたい会社のリサーチをすることです。それももう徹底的に探偵ばりにしてください。ここで役に立つアプリをご紹介します。「OpenWork」というアプリですが、これは国内企業でその会社の社員や元社員が会社評価をそれぞれ項目ごとにしていて数値化したものです。
これが、とっても役に立ちます。なぜなら、待遇面の満足度、社員の士気、社員の相互尊重、人事評価の適正感、法令順守意識、人材の長期育成、20代成長環境、残業時間、有給休暇消化率など細かい項目に分かれており、それを5点満点で何点かがグラフで一発でわかるものになっています。
また、それぞれの点数とは別に、口コミもしっかり描かれており、これを自分が記載すれば、無料で3か月程度すべての企業の情報を閲覧できるという優れものです。
私も転職2回をしてきましたが、リサーチとしてはせいぜい、ホームページとその会社が出している商品などのチェック、その会社の元社員などが出版している書籍を読んだり、その会社そのものの書籍を読むくらいでした。また、もっとも確実なのは、現役の社員でなおかつ自分の希望している部署に在籍している人を捕まえて話を聞くことですが、これは一筋縄ではいきませんから、どうしてもネット中心のリサーチに終始してしまいます。
このアプリを使えば、本当にその企業の表のホームページの顔だけではなく、裏の顔がしっかり見えるようにできています。ぜひ活用してみてください。
あとは転職エージェントに登録して、エージェントと実際お会いして自分の希望を伝えるのも一つ手法としては重要かと思います。客観的に自分の市場価値も測れますし、自分が行きたいと考えている会社のプロから見た評価なども聞くことができますから、お金はかかりますが、一度試してみて損はないと思います。
最後に重要ことはやはりなんといっても現役の社員の生の声を聴く努力をすることです。
いまはツイッターでも、フェイスブックでも、また、新しいアプリとして、Linkediny
Eigt、Yentaなどビジネスマン同士が連絡を取り合うことができるマッチングアプリも充実していますので、能動的に希望の会社の社員と連絡を取るよう努力をしてみるのもいいと思います。
最終的にものをいうのは伝手ですが、私も最近、どうしても私が今勤めている会社に転職したいという方がいて、5年ぶりくらいに私の会社の先輩から「知り合いの子がうちの会社を受けたいといっている。行きたい部署は君がいる部署で、ぜひ雰囲気など教えてあげてほしい」と言われました。
重要なのはマッチングアプリとは違って、お世話になっている先輩から直々に依頼を受けているので断ることが難しいのと、適当な対応をすることはできないので、しっかりとした回答をする必要があることです。いまはどこにいてもzoomやteamsなどのツールでオンラインで面談もできますし、私はすぐに数日後にはオンラインでその方と面談をして、部署の雰囲気やどんな人間を今欲しがっているかなど自分で言うのもあれですが、かなり有益な情報を提供できたと思います。
これがもしマッチングアプリでいきなりオーダーされても、そんなにすぐにイエスとはいえないでしょうし、やはり人脈というのは重要なんだということを改めて認識させられた事案でした。
③なんだかんだ賃金制度はしっかり確認を
最後に必ず確認してほしいのが賃金制度がどうなっているのか?です。
私も2回目の転職はいきたい業界に行けるという喜びからこの部分をおざなりにしてしまい失敗した口です。
みなさんももちろんやりがいであったり自分の好きなことを仕事にするという大きなモチベーションをもって転職活動をすると思うのですが、それだけで済まない問題がお金です。
独身のうちはまだいいですが、結婚したり子供ができたり家を買ったり車買ったり引っ越したり親の介護をしたり、自分が病気で入院したり、奥さんが病気になったり、子供が病気になったり、といろいろ出費がかさんでくる時期とも転職はかぶってきます。
そこで、一つ言っておきたいことはしっかり内定時に賃金体系を確認してください。基本給や役割給、年齢給の上がり方、管理職はどのタイミングでなるものなのか、賞与は業績連動なのか固定なのか手当はどんなものがあり、それぞれいくらなのか?能力給というのはあるのか?などなど確認することは実はものすごいあります。
いかんせん日本は源泉徴収なので、税金に対して無頓着な社員が多いですが、そもそも給与体系がどうなっているのかも詳しく見ない人も多いです。正直そういう人は実家が金持ちだったり、十分貯金があったり、もともとかねに無頓着だったりといろいろ理由はあると思いますが、私は絶対に内定時面談のときに、確認しなければいけない要素だと思います。
たとえば、基本給というのはすべての社員にとってもっとも重要なものなのですが、以外に何歳でいくらの基本給がもらえるのか知らない社員が多いです。
また、大体賃金はグレード(等級制度)で決まってきますがその等級の賃金テーブルをしっかり把握しておかないと後で痛い目を見ます。
なお転職者は「中途採用」扱いであり、プロパー社員と賃金制度が違う可能性があります。いってしまうと、会社というのは賃金は少しでも抑えようとしてきますので、中途組はプロパーより給与を低くしようとしてきますので、そこは要確認です。それを確認せずふたを開けたら、入社年次の賃金グレードに入れられてしまい、モチベーションが下がってやめてしまった人もたくさんいます。
ずっとモチベーション高く仕事を続けることができればいいですが、部署異動があったり、体を壊したり、精神面が不安定なになったりと、ずっと同じテンションを維持するのは至難の業です。ですから、会社は洗脳済みのプロパーの手当は厚くして中途はいつでもやめていいように、賃金体系は低めに設定しています。「やめたいなら勝手にやめていいですよ」というあり得ない会社もいくらでもあることをよく認識しておくことです。
以上転職する上での心構えをお伝えしてきました。みなさんの転職がうまくいくよう願っています(了)
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